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キリンビヤマグコレクションのファーストシリーズ（1979〜1988年）まとめ

数ある酒器のなかでも人気のキリンビヤマグコレクション。その中のファーストシリーズが全て揃ったのでまとめてました。

キリンビヤマグコレクションとは

キリンビールが創立100周年を記念して、1979年から2009年まで30年間、世界各地の名窯に依頼して作ったオリジナルのビヤマグシリーズです。それはビヤマグに新しい息吹を与え、ビール文化と工芸文化を高めるという試みでもありましたが、見事、たくさんの人がコレクションする人気シリーズとなっています。

今回紹介するファーストシリーズの他にも、センチュリーエディション、地中海シリーズ、現代日本陶芸家シリーズ、スペシャル・エディション、アニバーサリービヤマグ、キリンコレクターズグラスなど、たくさんのシリーズがあります。（まとめ作成中）

ビヤマグとは

ビールを飲むために作られた、円筒形の把手（とって）のついた器のこと。ビールジョッキは「飲む」ことだけでなく、「注ぐ」ことも用途に含まれているのに対し、ビヤマグは「飲む」ことだけに特化しています。

キリンビヤマグコレクションのビヤマグも「飲む」ための器であることを前提に、全て口径6.5〜8.0cmで把手（とって）付となっています。

ファーストシリーズ（1979年〜1988年）

記念すべきファーストシリーズは次の10点です。

年号	シリーズ名
1979年	ウェッジウッド（フロレンティーンターコイズ）
1980年	フッチェンロイター（ブルーオニオン）
1981年	アビランド（ピボワンヌ）
1982年	ビング・オー・グレンダール（クリスマス・ローズ）
1983年	リチャード・ジノリ（イタリアン・フルーツ）
1984年	ローゼンタール（コメディ・デル・アルテ）
1985年	ロイヤル・コペンハーゲン（ブルーフラワーカーブ）
1986年	アラビア（カレワラ）
1987年	アウガルテン（マリアテレジア）
1988年	ロイヤル・デルフト（ロイヤルブルー）

1979年：ウェッジウッド（フロレンティーンターコイズ）

キリンビヤマグコレクション（1979年）ウェッジウッド（フロレンティーンターコイズ）

記念すべき第1弾（1979年）はウェッジウッドで、デザインはウェッジウッドを代表するフロレンティーンターコイズが採用されました。定番柄といえばワイルドストロベリーも浮かびますが、ビヤマグにはフロレンティーンの方がハマりますね。

1980年：フッチェンロイター（ブルーオニオン）

キリンビヤマグコレクション（1980年）フッチェンロイター（ブルーオニオン）

第2弾（1980年）はフッチェンロイターで、デザインはドイツの伝統的パターンであるブルーオニオンです。ピューター製の蓋には”HALT MASS UND ZIEL, TRINK NIE ZUVIEL（ビールを楽しく飲むには、あまり度を過ごさないように）”というありがたいお言葉が刻まれています。

1981年：アビランド（ピボワンヌ）

キリンビヤマグコレクション（1981年）アビランド（ピボワンヌ）

第3弾（1981年）はリモージュの名窯アビランドで、デザインは東洋のシャクヤクをモチーフにしたピボワンヌです。アビランド独特のトルス（ねじれ）の美しい陰影が楽しめます。

1982年：ビング・オー・グレンダール（クリスマス・ローズ）

キリンビヤマグコレクション（1982年）ビング・オー・グレンダール（クリスマス・ローズ）

第4弾（1982年）はビング・オー・グレンダールで、デザインは代表作のクリスマス・ローズです。ブルーアンダーグレイズと言われる独特の技法で彩色され、幻想的な雰囲気に仕上がっています。

1983年：リチャード・ジノリ（イタリアン・フルーツ）

キリンビヤマグコレクション（1983年）リチャード・ジノリ（イタリアンフルーツ）

第5弾（1983年）はリチャード・ジノリで、デザインはジノリを代表するイタリアンフルーツが採用されました。プラムをはじめとしたカラフルなフルーツと小花が描かれた可愛らしく華やかなパターンです。

1984年：ローゼンタール（コメディ・デル・アルテ）

キリンビヤマグコレクション（1984年）ローゼンタール（コメディ・デル・アルテ）

第6弾（1984年）はローゼンタールで、デンマークのデザイナー、ビョルン・ウィンブラッドによって、イタリアの即興演劇『コメディ・デル・アルテ』の一幕が描かれています。ビョルン・ウィンブラッドらしい華やかな絵柄が眺めているだけで楽しい一品です。底面には”Sonderentwurf für Bierkenner（ビール愛好家のための特別な設計）”と書かれています。