買取日記
BLOGブルーオニオン(青いタマネギ)の世界
洋食器と聞いて最初に頭に浮かぶものはなんでしょう?白磁に鮮やかな青で描かれた玉葱こと、ブルーオニオンが浮かんだ人はいますかね。今回はそんなブルーオニオンについて調べてみました。
ブルーオニオンとは
マイセンの絵付け師J.D.クレッチマーが、1739年にデザインしたパターン。中国のザクロ文様に倣ってデザインされたのですが、当時のヨーロッパではザクロがあまり知られておらず、青いタマネギと間違えられたことから「ブルーオニオン」という名前がついたと言われています。(初期はちゃんとザクロを忠実に真似て描いていたそうですが、いつのまにか玉葱に姿を変えたそうです)
マイセンのブルーオニオンが本家ですが、あまりの人気のため多くの窯で「ブルーオニオン」が作られました。ドイツ語の「Zwiebelmuster(ツヴィーベルムスター)」と呼ばれることもあります。
ブルーオニオンに描かれているシンボルたち
ブルーオニオンはその名前の由来となったタマネギ(ザクロ)の他にも、桃、竹、蓮など、東洋のおめでたい図柄が描かれています。それぞれ、ザクロは「子孫繁栄」、桃は「延命長寿」、竹は「節操」、蓮は「聖性」を象徴しています。
手元の資料にはもっと小難しい解説があったので引用します。
この文様は、幾何学的に見ても面白く組み合せされていて、唐草文は装飾文様の基本であり、繰り返され、始めも終わりもない線は、無限、天空、宇宙、永遠の時の象徴とみなされていた。
四つの果実を一本の線で結ぶと方形が生じるが、これは限りある人間の空間、人生を意味している。四という数は四方に延び、一日の時間と四季によって時間が経過するこの世を表している。
果実を全て繋ぐと、八角形になるが、これは円と四角を仲介するもので、中心の竹と蓮は男と女の象徴である。
『魅惑のマイセン磁器 ヨーロッパ宮廷の華』
深い…深過ぎるよブルーオニオン…