買取日記
BLOG世界の食器も、食器の世界も全部わかる図鑑『世界の食器図鑑: 歴史・技法・名品』
動画講座『初心者のための洋食器講座』シリーズ、書籍『あたらしい洋食器の教科書』でおなじみの加納亜美子さん監修のあたらしい書籍が発売されました。
世界の食器図鑑 歴史・技法・名品
洋食器の基礎知識からブランド紹介、歴史や関連人物などを網羅した『あたらしい洋食器の教科書』は今でもちょいちょい参照するまさに教科書な1冊ですが、その後、日本洋食器版の『あたらしい日本洋食器の教科書』も発売されました。そして、その2冊を踏まえ「和」「洋」の両面から「食器」を解説した総合的な1冊が登場!
基礎知識部分では一部内容に被る部分が出るのはしょうがないですが、素材から製造方法、歴史、デザインに至まで、「和」と「洋」の違い、お互いに与えた影響などが横断的に解説してあり、より理解が深まります。
全ページフルカラー、美しい写真やイラストで解説
本書は223ページ全てフルカラー。登場する洋食器は全て実写で本物の魅力を感じることができます。ときおりはさまれるテーブルカットやイラストも美しいものばかりで、ペラペラと写真を眺めるだけでも楽しめます。欲を言えば「図鑑」とするならもっと写真があるとうれしい!
モチーフから食器デザインを理解する
『あたらしい洋食器の教科書』では洋食器のデザインを美術様式から解説した章があり非常にになったのですが、本書ではさらに美術美術の要素となるモチーフについての解説があってさらに理解が深まります。
モチーフの名前だけでなく、その由来や意味を知ることでより正確な説明ができるようになれます。語彙力が上がる!
読みごたえのあるコラム
歴史ある窯の閉鎖やブランドの統廃合にはじまり、現代の食卓で使う食器の変化、プチプラ食器の台頭、コロナ禍など、食器をとりまく環境にも大きな変化がおきています。これからの食器のあり方について考えさせられるコラムも魅力!
世界の食器も、食器の世界も全部わかる図鑑
レビュー記事で『あたらしい洋食器の教科書』のことを”洋食器の海を航海するのに必要な羅針盤的な1冊"と例えましたが、それに和食器の世界も加えた食器の世界の完全版の1冊が出ちゃいました。
『あたらしい洋食器の教科書』(特に第3章「美術様式から知る洋食器」と第4章「洋食器と歴史」の歴史年表)には今もよく読み返していますが、本書もそれに勝るとも劣らないほど繰り返し読み返す一冊になりそうです。
参考記事:「見る」「使う」だけでなく「知って」楽しむ洋食器入門本『あたらしい洋食器の教科書』
関連書籍
あたらしい日本洋食器の教科書 日本史とデザインで楽しくわかる「やきもの」文化 (あたらしい教科書)