買取日記
BLOG『マイセン動物園展』に行ってきた
パナソニック汐留ミュージアムで開催中の『マイセン動物園展』に行ってきました。
洋食器が好きな方なら知らない人はいないと言えるほどの有名なマイセン。1710年にヨーロッパではじめて硬質磁器の製造に成功して以来、300年以上の歴史を誇ります。これまで、さまざまな名作が作られましたが、今回はそのなかから「動物」にテーマを絞った展覧会になっています。
マイセン動物園展のみどころ
その1:磁器で作られたメナージェリ(宮廷動物園)
その昔、王は自らの権威を示すためにメナージェリ(宮廷動物園)を作ったそうなのですが、磁器大好きアウグスト強王はさらにそこから飛躍して、磁器によるメナージェリを発案したそうです。
イヌ、ネコ、トラ、キリン、ゾウ、キツネ、ライオン、クマ、ウサギ、ペンギン…などなど、たくさんの動物の彫像が展示される様子はまさに宮廷動物園といった趣です。(パンダはいなかった)。
その2:展示の9割が初公開
出品リストを見るとズラリと並ぶ「個人蔵」の文字。展示の9割は今回初公開だそうです。今後、再出展されるかどうかわからないのでお見逃しなく!
その3:なんと一部の作品が撮影可!
なんと展示の一部(というか、かなりの数の)の作品が撮影できます。各展示の解説パネルに撮影の可否を示すマークがついています。撮影可のものはどんどん撮影してSNSなどでシェアしてくださいとのこと。
ハッシュタグ「#マイセン動物園展」をチェックしましょう!
写真で振り返るマイセン動物園展
全部ではありませんが、何点か撮影してきましたので紹介します。
第1章:神話と寓話の中の動物
タイトルは『アンフィトリテの勝利』。ギリシア神話のポセイドンの妃、アンフィリトテの彫像です。作り込みがすごいです。天使、人魚、亀、魚(人魚は動物?)がいます。
こちらは『ヒッポカンポスの引く凱旋車に乗るネプトゥヌス』。ヒッポカンポスは頭と胴は馬で魚の尾を持つ怪物(動物?)のこと。躍動感がすごいです。序盤から迫力のある作品が続きます。
こちらは『牝鹿の引く凱旋車に乗るディアナ』です。狩猟と貞節と月の女神ディアナ(ギリシア神話ではアルテミス)がモデル。疾走感ありますね。
こちらは『山羊に乗る仕立屋』。メガネをした山羊と仕立て屋の華やかな衣装の組合せがユーモラスですが、山羊の毛並みとか、仕立て屋の服とかの造形がすごいです。
有名な『猿の楽団』ですね。古典的な衣装を着た21体のお猿さんたち。
こちらは『四大元素の寓意(地)』と『四大元素の寓意(空気)』です。イヌやクジャクなどが確認できます。
こちらは『四大元素の寓意(火)』と『四大元素の寓意(水)』です。この4つの水注は圧倒的な迫力でした。照明の関係で写り込みが激しいのが残念です。
第一章の最後を飾るのがこちらの『花鳥飾プット像シャンデリア』です。凄すぎて言葉がありません。よく見ると黄色いカナリアがとまっています。
第2章:器に表された動物
第二章のメインとなるのが、今回の展示会の表紙にもなっているこちらの『スノーボール貼花装飾蓋付大壷』です。なのに、なぜかこの角度からしか撮影してません…。よく見ると透かし細工の奥にカナリアが隠れていたりとすごい作り込みです。もう「すごい」しか言えないのですが、すごいです(汗
スノーボールと呼ばれる白いガマスミの花をモチーフにした装飾は、アウグストII世が王妃のために「枯れない花を贈りたい」という願いから誕生しました。花ひとつひとつを手作業で作られた究極のロココ作品です。
スノーボールのティーポット&トレイ。スノーボールにピンクやイエローのバラ、金彩、カナリアの装飾が加えられて気が狂いそうなほど繊細な仕上がりです。
ピンクバージョンもかわいいですね。
こちらは『ヴァトー風恋人図ポプリポット』。動物ではないですが、よく見ると昆虫がいろいろなところに隠れています。
第3章:器に表された動物
第三章は、これまでガラリと雰囲気がかわって、1900年代の作品たちが中心です。イングレイズと呼ばれる釉薬の中に絵具をしみ込ませる技法による、柔らかな色彩が特徴です。三毛模様が美しい。
こちらは毛糸玉と遊ぶサビ茶です。犬コーナーもあったのですが、気付いたら猫コーナーの写真ばかり撮ってました(汗
毛づくろいする猫。茶白の毛並みがキレイですね。他の動物もいろいろいたのですが撮影不可も多かったようです。
第4章:マックス・エッサーの動物
1920〜1930年代のマイセンのモデラー、マックス・エッサーの作品たち。ベドガーによって白磁が発明される前に作られたベトガー炻器の作品です。
イベント情報
イベント名 | 『マイセン動物園展』 |
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開催期間 | 2019年7月6日(土)〜2019年9月23日(月) |
開館時間 / 休館日 | 10:00〜18:00 / 水曜定休 |
会場 | パナソニック 汐留ミュージアム |
ホームページ | https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/19/190706/index.html/ |